読了「五郎治殿御始末」新しい時代に乗り遅れた人
朝ドラの、おトキちゃんの家族は世が世ならば、家格も高く誇り高く生きてきた。
突然訪れた御一新のために、生き方を否定され家禄や屋敷も失い、貧乏長屋暮らしをしています。
徳川幕府の世は終わって20年以上経つのに、武士の矜持だけは身に染みて、要領良く生きられない、特におじいちゃん。
すでにドラマの中では、悲しいギャグになってしまっています。

今日読んだ「五郎治殿御始末」は、
明治初期の世の中の大変化に右往左往させられる、不器用な元武士たちの短編集です。
⭕️太陰暦から太陽暦にいきなり変わった年、翻弄される庶民の話
⭕️時計の読み方に苦戦しコンプレックスを抱く元武士の軍人の話
⭕️桜田門外ノ変で主君を惨殺された元家来が、彦根藩から追い出され仇討ちするしか己の生きる道を見いだせなかった男が13年追い続けた仇を探し当てた話
⭕️御一新により、藩を閉じ、城を閉じ、藩士達をリストラし、自分の家も閉じた、優しい祖父と死場所を探して旅に出る話
今まで信じていたものが崩壊したら、皆んなみんな、じゃぁ新しい事始めようよとは行きませんよね。
江戸が東京に変わって、街や人々の営みは変わらざるを得なかったとしても、地方や末端の人々の混乱は大変なものだったのですね。
日本中にいたんですね。
おトキちゃんのおじいちゃんみたいな人達って。
夫のご先祖様も、幕末は戊辰戦争で深傷を負ったと伝えられる武士でした。
属していた藩がなくなった時、藩主様から10両と御紋が入った盃を賜りました。
土地もわずかばかり頂き、米を作りながら、学校の先生になりました。
その頃、元武士の生きる道は、警察や教師になる人が多かったそうです。
わずかなお金を元手に商売を始めても、ノウハウが上手くいかず廃業する人も少なくなかったって。
ちなみに家族の大切な行事の時にだけ蔵から出される藩の紋入りの盃ですが、パンダ子新米嫁時代に一個割ってしまいました。
まったく無礼な嫁でした。
申し訳ござりませぬ。

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