永年勤続38年のパンダちゃん
39歳の娘が1歳の時、札幌の地下鉄駅でお気に入りのタオルを無くしました。
どこに行くのも持ち歩き、眠る時や寂しい時は拠り所になっていました。
だから札幌に行く時にも、持って行ったんです。
それがよりによって、そこで落とすか?
100万円落としたかのような熱心さで探したけど、全然見つかりません。
季節は今頃で雪が降り始め、道はグショグショ、娘はギャン泣きし途方にくれていた時、お店にあった小さなパンダのぬいぐるみを買いました。
とりあえずパンダちゃんに慰めてもらおうと思ったんです。
パンダちゃんは、キョトンとした表情で、それ以来娘の相棒になりました。
タオルで懲りたのか、出かける時には、持ち歩くのをやめてパンダちゃんにお留守番してもらい、幼稚園に入園しても小学校に入学しても、帰宅すると親よりも先に「ただいま!」とご挨拶していました。
友だちとうまくいかなかった辛い時、両親不在で鍵っ子だった時、パンダちゃんの鼻先の匂いをクンクンして紛らわしていたようです。
洗っても長年の習慣で汚れが落ちず、いつしか炭鉱で働くパンダちゃんのようになってしまいました。
大学入学と共に、パンダちゃんも上京して結婚してもお供しています。
孫が生まれ、久しぶりにパンダちゃんも働こうとしているみたいですが、令和のぬいぐるみに圧倒されてあまり出番がないようです。
相棒がちゃんとママやってる事、子どもたちの成長を静かに見守っているようです。
トイストーリーを観ると、娘の相棒のパンダちゃんをいつも思い出します。
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